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【発売日】 1986年8月6日
【発売元】 任天堂
【ジャンル】 アクションゲーム

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概要

1986年に発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステム用のアクションゲームです。

任天堂の革新的なハードSF世界を初めて表現したタイトルです。

『メトロイド』シリーズの記念すべき第1作目であり、プレイヤーは惑星ゼーベスの地下迷宮を探索して「マザーブレイン」を倒すという壮大な冒険に挑むことになります。

本作の最大の特徴は、従来のアクションゲームにはない「探索」と「シューティング」を融合させた点です。

広大なダンジョン内を自由に探し回り、アイテムを収集しながら進行ルートを見つけていくという、謎解きと発見の要素が強く、プレイヤーに自由度の高い冒険を提供します。

プレイヤーキャラクターである「サムス」は初期状態では弱いビームしか使えませんが、探索の途中で「ミサイル」や強力な「パワービーム」、ジャンプ能力向上のアイテムなどを獲得することで、次第に力を増していきます。

これにより、探索したエリアが増えるたびに新たなエリアへの道が開かれるという成長体験が得られる設計がなされています。

ゲーム内は5つの主要エリアに分かれており、それぞれが独自の難易度と雰囲気を持つ構造になっています。

自然洞窟の「ブリンスタ」、高熱で溶岩が広がる「ノルフェア」、ゼーベスの中心部「ツーリアン」など、多様な環境がプレイヤーの冒険を彩ります。

特に各エリアの小ボスや仕掛けは、プレイヤーに戦略的な攻略を要求し、探すことのできる秘密の通路や壊れる壁なども数多く設けられています。

本作のダンジョンは、表面的には通れない壁や天井も多く、一見すると行き止まりに見える場所が多いですが、特定の攻撃で壁を壊すと新たなルートが開かれる仕掛けが隠されています。

こうした仕掛けを見つけることは簡単ではなく、ヒントがテキストなどで提供されることもありません。

そのため、隠し通路の発見やアイテム収集が、プレイヤーの「試行錯誤」を引き出し、全エリアを攻略するまでに深い達成感を感じさせるデザインが施されています。

マザーブレインを撃破するとゲームは終わりに見えますが、さらにプレイヤーにはタイムリミット内にゼーベスから脱出するという最後の試練が課されます。

この「脱出」シーンは緊張感を生む演出で、多くのプレイヤーが印象に残る瞬間として語っています。

また、攻略時間に応じてエンディング内容が変わるという工夫が施されており、最速クリアで見られる「ベストエンディング」では、サムスの意外な素顔が明らかにされ、当時のプレイヤーに大きな驚きと話題を提供しました。

『メトロイド』のBGMは、各エリアの特色に合わせてSF的で不気味な雰囲気を効果的に演出しています。

洞窟エリアの静寂な緊張感、溶岩エリアの不穏な音楽は、未知の空間を探索するプレイヤーの心情とリンクし、ゲーム全体の没入感を引き立てる要素となっています。

こうした音楽とグラフィックの組み合わせにより、プレイヤーは一層「宇宙の孤独な探検家」であるサムスの役割に入り込むことができました。

本作は発売当時から、国内外で高い評価を得ていました。

特に北米では「マリオ」シリーズに匹敵するほどの人気を博し、硬派なアクションと自由な探索要素が新鮮であるとして好評を得ました。

日本のゲーム雑誌でも「今までにないSF世界観と探索型アクションの融合が絶妙」と評価され、その独特な難易度とシリアスな雰囲気が「やりごたえのあるゲーム」として好評を博しました。

特に「自由度の高い探索アクション」というスタイルが新たなジャンルとして確立され、この要素は以後のシリーズ作品においても継承されました。

『メトロイド』は、複雑な迷宮と多層的な成長要素が融合したアクションゲームの傑作として、現代に至るまで数多くのファンを持ち続け、後の作品にも大きな影響を与えました。

シリーズを重ねるたびに改良が施され、最初に提示された「探索アクション」の魅力は現在も多くのプレイヤーを魅了し続けています。